アタマとなる対子(トイツ)を一組と、刻子(コーツ[槓で作る槓子でも可])を四組作った役満を四暗刻(スーアンコ)といいます。
作る四組の刻子、または槓子(カンツ)は、ポンや明カンをしないで作る「暗刻(アンコ)」、「暗槓子(アンカンツ)」に限られます。
したがって、スーアンコは、ポン、明カンをしない門前(メンゼン)のテンパイの形であがった場合に限って成立する役満です。
四組のポンをしないで作る刻子(暗刻[アンコ])で構成されます。
ここでは、四ピン、一ソウ、八ソウの暗刻を三組作り、六萬と白の対子(とイツ)を二組作りました。
テンパイの形は単騎待ちになるので、必ずツモあがりする必要があります。
上の四暗刻(スーアンコ)の例図のように、アタマとなる対子(トイツ)を一組と、ポンをしないで作る刻子(コーツ)である「暗刻(アンコ)」を四組作った役満を四暗刻(スーアンコ)といいます。
なお、暗槓(アンカン)で作る暗槓子(アンカンツ)はアンコとみなします。
スーアンコのテンパイの形は、必ず「単騎待ち(タンキマチ)」か「双碰待ち(シャンポンマチ)」になります。
単騎待ちの場合にはロンあがりしてもスーアンコが成立しますが、双碰待ちの場合にはツモあがりすることがスーアンコが成立する条件になります。
これは双碰待ちでロンあがりした場合には、ロン牌で作られる刻子(コーツ)が、暗刻(アンコ)ではなく明刻(ミンコ)になってしまうからです。
四暗刻は門前(メンゼン)で成立する役満なので、ポン・明カンをする(食う)と成立しません。
下図のあがりでは役満「四暗刻(スーアンコ)」が成立するでしょうか?
解答
「五ピン」をツモあがりした場合
一萬、九萬、七ソウの暗刻(アンコ)と、ツモ牌で作られる五ピンのアンコの計四組のアンコで構成される役満「四暗刻(スーアンコ)」が成立します。
「五ピン」をロンあがりした場合
一萬、九萬、七ソウの暗刻(アンコ)と、ロン牌で作られる五ピンの刻子(コーツ)の計四組の刻子で構成される「対々(トイトイ)」が成立するので二役がつきます。
また、一萬、九萬、七ソウの計三組のアンコで構成される「三暗刻(サンアンコ)」が成立するので二役がつきます。
合計すると、「対々(二役)」+「三暗刻(二役)」の計四役(四飜)がつくことになります。
「發」をツモあがりした場合
一萬、九萬、七ソウの暗刻(アンコ)と、ツモ牌で作られる發のアンコの計四組のアンコで構成される役満「四暗刻(スーアンコ)」が成立します。
「發」をロンあがりした場合
一萬、九萬、七ソウの暗刻(アンコ)と、ロン牌で作られる發の刻子(コーツ)の計四組の刻子で構成される「対々(トイトイ)」が成立するので二役がつきます。
また、一萬、九萬、七ソウの計三組のアンコで構成される「三暗刻(サンアンコ)」が成立するので二役がつきます。
さらに、「發(役牌)」の一役もつきます。
合計すると、「対々(二役)」+「三暗刻(二役)」+「役牌(一役)」の計五役(五飜)がつくことになります。